文化財展示室
むすび丸春日パーキングエリア設置工事に伴い、平成20(2008)年5月からの約6か月間、古代陸奥国府が置かれた「多賀城」から北東に約5kmの位置にある「春日窯跡群」の一角を形成する「硯沢(すずりさわ)窯跡(かまあと)」の発掘調査が行われ、奈良・平安時代の須恵器窯跡、宮城県内では初めてとなる横口式木炭窯跡のほか、「宮城郡」「宮木」など当時の地名が刻まれた須恵器などが発見されました。この発見により、硯沢窯跡周辺が創建期の多賀城を支えた須恵器と木炭の重要な生産拠点であったことが確認されました。
その重要な調査成果をより多くの方々に伝えるため、宮城県道路公社では、むすび丸春日パーキングエリア(下り線)内に「文化財展示室」を設置しました。サービスエリアに文化財を展示・紹介している施設は、全国的にも例のない、大変めずらしいものです。
展示室には、硯沢窯跡から出土した須恵器や、宮城県東北歴史博物館及び三陸自動車道沿線市町の各教育委員会の協力を得て、多賀城跡から出土した瓦など、周辺地域の歴史を紹介する資料を展示しています。
「文化財展示室」が文化財情報の発信拠点となり、当展示室を見学された方が、多くの地を訪れ、それぞれの地域の歴史に触れるきっかけになれば幸いです。
沿線市町教育委員会の協力による文化財展示コーナー
文化財展示室では、硯沢遺跡に関する展示のほか、三陸自動車道沿線市町の各教育委員会が保有する貴重な文化財を展示しています。定期的に入れ替えを行っておりますので、文化財展示室にお越しの際は、ぜひご覧ください。